痩せ型なのにイビキをかく原因とは?命に関わる危険性について
いびきをかくというと、どうしても肥満気味の人が大きなイビキをかいてしまうイメージを持たれている方が非常に多いです。確かに肥満気味だとイビキをかきやすいことは統計上も間違いないですが、中には痩せ型なのに大きないびきをかいてしまう人が実は多いんですね。なぜ痩せ型なのにイビキをかくのか?その原因と対策についてこの記事ではまとめていきます。
痩せ型なのにイビキをかく原因とは?
まず、中年太りや肥満体質が原因でいびきをかいてしまうのは首まわりに脂肪がついてしまうことによって気道が狭くなることが関係していると言われています。さらに年齢が上がっていくことによって喉やアゴの周りの筋肉が衰えていってしまうので、気道がさらに閉塞しやすくなりイビキをかきやすくなってしまうことは事実です。
世界的に見ても肥満気味の人にイビキをかく人が多かったり、睡眠時無呼吸症候群の人が多いということは既に確認されています。ただ、実は日本人は痩せ型でもいびきをかきやすいという事実もあるんですね。
痩せ型なのにイビキをかいてしまう原因ですが、これは日本人の骨格に問題があります。日本人を含めたアジア人は、西洋人に比べると顔の骨格が短かったり扁平(平ら気味)です。さらに、首が比較的短いことなどが影響して、どうしてもいびきをかきやすい民族なんですね。
中でも特にいびきをかきやすい人というのが、あごの発達が悪い人です。顎が小さくて後ろに下がっているような顔だったり、横から見た時に取りの顔のように見える顔の形の人はいびきをかきやすい骨格なんですね。これは、寝た時に舌の奥が喉の周りに落ち込みやすいので、いびきをかいてしまいます。こういった骨格が大きな原因となり、さらに鼻炎やアルコール・喫煙などによって更にイビキをかきやすくなってしまうんですね。
どう対処すれば良いのか?
ほとんどの場合、痩せ型にも関わらずいびきをかいてしまう原因としては、アルコールや喫煙・鼻の病気(鼻炎など)が大きく影響しています。ただでさえ日本人はいびきをかきやすい骨格なのに、アルコールを飲むことによって気道まわりの筋肉がゆるんでしまって気道を狭めてしまいます。さらにアルコールは脳の呼吸中枢を抑制してしまったり、血管を拡張させる作用があるためにいびきをかきやすくなってしまいます。もし日常的にアルコールを飲み過ぎている場合にはなるべく控えるようにしましょう。
また、喫煙に関しては、空気の通り道となる喉や気道まわりに炎症を起こす影響があります。これが原因で気道を閉塞させてしまうため、いびきをかく原因にもなっているんですね。この原因については既に統計が確認されていて、タバコを吸う人は吸わない人に比べると、いびきをかく割合が倍以上になってしまうというデータが確認されています。
さらに、花粉症やダニ・ホコリなどアレルギー性鼻炎を持っている場合。これは日常的に鼻づまりが起きやすい体質なので、痩せ型で骨格に問題がなかったとしてもいびきをかいてしまう大きな原因になってしまいます。鼻づまりに加えて、アレルゲン(アレルギーの原因物質)が喉に入ることで、喉や気管支まわりが炎症を起こしてしまい、これもいびきの原因になってしまいます。
日中に鼻炎など鼻づまり症状がない場合や、アレルギー検査を行っても反応が出なかったという場合でも検査では確認しきれないアレルギー性鼻炎を患っている可能性もあります。こういった場合、まずは根本から原因を解決しない限りはいびきを治すことはできません。
「たかがイビキ」では済まない危険な影響
大きないびきが続くと、一緒に寝ている家族にまで迷惑をかけてしまいます。パートナーが睡眠不足になってしまったり、いびきが原因で不仲になり、結果的に離婚にまで発展してしまうという夫婦も少なくないんですね。
さらに怖いのが、いびきが体に与える影響です。いびきが続いているということは当然、体にしっかりと酸素を取り入れることができない状態が続いてしまいます。こうなると、もし睡眠時間を十便にとっていたとしても、日中に強い眠気に襲われてしまったり、倦怠感がとれないといった影響が出てきてしまいます。
こうして日常的に睡眠障害に陥ってしまうと、集中力が低下して生活面や仕事にまで大きな影響をきたしてしまいます。運転中の居眠り運転は、このいびきが原因で起きてしまっているケースも非常に多いので危険な要素なんですね。
さらに怖いのが、【いびきは睡眠時無呼吸症候群の入り口になっている】ということです。あなたもこの病気について聞いたことがあるとは思いますが、命にも関わる危険な病気なんですね。いびきが悪化して睡眠時無呼吸症候群になってしまうと、脳や心臓などの病気で突然死を起こしてしまう危険性が一気に高まってしまうので注意が必要です。
まずは寝る姿勢を工夫してイビキ対策をする
いびきと言っても人それぞれ症状の度合いが違いますが、もし軽度のいびきであれば寝る体勢を工夫するだけで、いびきを予防することができます。そもそもいびきをかいてしまうのは、仰向けに寝た時に舌や喉の筋肉が下がって気道を狭めてしまっています。
こういった原因があるので、横向きになるとイビキが治ったという人は非常に多いんですね。まず第一の対策としては、横向きに寝てみるのが良いです。ただ、一度寝てしまうと寝返りをうってしまうので常に横向きでいるというのはなかなか難しいんですね。
そんな場合に効果バツグンの方法が、テニスボールを使ったイビキ解消法です。これはお金もかからずに実践できるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。やり方はとってもカンタンです。
パジャマなど寝る時の服の首の下あたりにポケットを縫いつけます。サイズは、テニスボールがすっぽり入るくらいの大きさです。そこにテニスボールを入れて寝るという、とってもカンタンな方法。こうすることで、寝ている時にあおむけになると、ボールが背中に当たって痛いので無意識に横向きになります。こうしていびきを抑えることができるんですね。
ただし、この方法は軽度のいびき体質の人の場合のみです。もし家族から見ても、明らかに軽度ではないイビキの場合には先に挙げたようにまずは根本の原因を見つけること。そして、その原因に対する対策(場合によっては病院通いや体質改善が必要)をしていくことでしか解決することはできないんですね。
痩せ型いびきの原因と対策まとめ
・日本人は骨格的にいびきをかきやすい
・痩せ型でいびきをかくのは骨格+αの原因がある
・いびきは命にかかわる危険な症状
・軽度の場合はテニスボールを使ってイビキ対策をする
いびきが睡眠時無呼吸症候群の入り口になっているというお話もさせて頂きましたが、やはり甘く見てはいけない症状なんですね。というのも、重症の睡眠時無呼吸症候群を放置した場合。実は、9年後には4割が何らかの病気・事故で死亡しているという事実があるんです。
心臓の病気や脳の病気、または睡眠障害によって起こしてしまう運転中の事故などです。いびきは自分や家族だけの問題ではなく、他人の命まで巻き込んでしまう危険性もあるんですね。こうした事実をしっかりと理解したうえで、少しでも症状を抑えるための工夫を実践されてみてはいかがでしょうか。
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