【アレルギー性鼻炎による咳】3つの効果的な対策とは?

2016年10月30日

002729アレルギー性鼻炎の症状が出てくると、やはり辛いのが鼻づまりですが、それ以外にも色々な部分で影響が出てきますよね。その中でも特に辛いのが咳です。特に朝起きた時に咳が出やすく、一日の始まりから憂鬱になってしまいますが、しっかりと原因と対処法を知っておけば症状を軽減することは可能です。

アレルギー性鼻炎よって、なぜ咳が出てしまうのか?どう対処するのが良いのか?についてまとめていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

なぜアレルギー性鼻炎で咳が出るのか?

花粉やダニ・ホコリなど、人それぞれアレルギー性鼻炎の原因(アレルゲン)は違いますが、症状としては鼻づまりや咳・目の痒みなどが非常に多いですよね。なぜアレルギー性鼻炎の症状が出てくると咳がひどくなるのか?これには仕組みがあるので、わかりやすく説明していきますね。アレルギー性鼻炎で咳が出る原因ですが、大きく分けて2つ理由があります。

まず1つ目の原因ですが、それは鼻水が影響しているんですね。アレルギー性鼻炎の症状として、まず第一の呼吸器になっている鼻にアレルゲン(アレルギーの原因物質)が侵入することで、体は異物を退治しようとして白血球をたくさん出して攻撃しようとします。これが鼻水の元になるわけですが、この鼻水の量が普段とは比べ物にならないほど増えてきます。

ただ、ここで出てきた鼻水は全て、鼻から外に出るというわけではないんですね。鼻炎の症状が悪化するとティッシュを手放せなくなってしまいますが、いくら鼻水をかんだとしても、その全てを体外に出すことはできません。残った鼻水はどうなるか?というと、これは鼻の奥からそのまま喉に流れてくるんですね。これを後鼻漏と言います。

この後鼻漏ですが、もともとは粘り気のある鼻水が原料。「粘り気がある」というのが曲者で、これが原因で後鼻漏は喉のあたりまで下がってきた時、喉に溜まっていってしまうんですね。これを淡として全て出すことができれば良いんですが、なにぶん粘り気があるので、なかなか動いてくれません。

そして、この後鼻漏(もともとは鼻水)には当然、侵入してきたアレルゲンが大量に含まれているため、喉もアレルギー反応を起こします。このアレルギー反応こそが、咳なんですね。

2つ目の理由は、鼻づまりが悪化することによって口呼吸になってしまい、アレルゲンがダイレクトに喉まで到達してしまいます。そのため、アレルギー反応として咳が出てしまうんですね。

朝に咳がヒドくなるのはなぜ?

中でも、特に朝起きた時に咳がひどくなるという人は非常に多いです。これは、寝ている間は鼻をかんだり淡を出すことができないため、溜まりに溜まった後鼻漏が喉にどんどん蓄積されていってしまうため。さらに加えて、アレルゲンが蓄積されている布団やベッドや枕などから体内にアレルゲンが侵入しやすいため、鼻水の量も増えやすいことが原因になっています。

また、寝ている間には水分を摂取しないために鼻の粘膜が乾燥しやすくなってしまいます。粘膜が乾燥していると、さらにアレルゲンは体内に侵入しやすくなってしまうので、結果的に咳も悪化しやすくなるという仕組みになっているんですね。

咳を防ぐ方法(1)

まず第一に重要になってくるのが、環境的な対策です。アレルギー性鼻炎の症状が悪化してくるとマスクをつけて花粉やホコリが体に入ってくるのを防ぐことは当然のこと。ただ、「マスクをつけていればOK」というわけではないということをしっかりと覚えておいてくださいね。

というのも、ほとんどの人がマスクを使ってはいても、正しいマスクの使い方を知りません。特に重視して頂きたいのが、マスクはいつも清潔にしておくということ。アレルギー性鼻炎の症状がひどいとき、1日中同じマスクを使ってしまっていませんか?

衛生面から言うと、できるだけ清潔なものを使うのが何より重要なんです。基本は1日に3~4回ほどは新品のマスクに取り換えるということ。さらに精度を上げるのであれば、マスクと顔の間に挟むガーゼを利用するというのも1つの方法です。

大きなサイズのガーゼ(ドラッグストアなどで販売されています)を適当なサイズにカットしておいて、常備しておきます。このガーゼだけを1日に3~4回取り変えるという方法でもかなり清潔に保つことはできますので、これだけでアレルゲンの侵入を格段に減らすことができます。アレルゲンの侵入が減れば、当然鼻水も減り、咳の症状も落ち着いてきますので、マスクを使う場合にはぜひ意識してみてくださいね。

咳を防ぐ方法(2)

ところで、アレルギー性鼻炎の症状が悪化する原因についてご存じでしょうか?色々な原因がありますが、深く関わっているのが自律神経のバランスなんです。私たちには交感神経と副交感神経があることはあなたもご存じかと思いますが、このバランスが乱れてしまうと、アレルギー性鼻炎も悪化してしまうんですね。

というのことは、自律神経のバランスを整えることによってアレルギー性鼻炎の症状を抑えることにもつながりますし、結果的に咳対策にもつながるということなんです。

では、どうすれば自律神経のバランスを整えることができるのか?すぐに誰でも実践できる1つの方法としては、生活リズムを安定させるということです。自律神経は、「人間が人間らしく生活するために必要な生活リズム」とも言われるほど生活スタイルに深く関わっています。そして私たちの生活リズムは睡眠を中心に回っているんですね。

まず意識して頂きたいことは、早寝を意識するということ。鼻づまりや咳などアレルギー性鼻炎の症状が辛いときにはどうしても寝るまでに時間がかかってしまいますから、この時間も加味して少し早めに床の間につくこと。睡眠が安定してくると自律神経だけでなく、ホルモンバランスや免疫バランスも安定してきますので、咳対策にも効果的なんですよ。

咳を防ぐ方法(3)

普段の生活の中で意識できるマスクの使い方や生活リズムを整えるなど。そういった対策も重要ですが、もう1つ忘れてはいけないのが【薬に頼り過ぎてはいけない】ということです。

「鼻炎がひどくなると咳も悪化するから、薬で症状を抑えておかなきゃいけないでしょ?」と思うかもしれないですが、実はその逆なんです。というのも、アレルギー性鼻炎の内服薬・点鼻薬には色々な種類がありますが、そのほとんどに副作用があります。

そしてその副作用のほとんどは、【使うごとに効果が薄れていく】というもの。例えば、市販薬のほとんどに入っている血管収縮剤という成分。これは鼻の粘膜の血管を収縮させて鼻通りを良くしてくれるという、とってもありがたい薬ではありますが、その反面、強い副作用もあります。

薬剤を使って無理に鼻の血管を収縮させるわけですから、この薬がないとどんどん血管はユルユルになってきてしまう危険性が非常に高いんですね。ちなみに、血管収縮剤タイプの点鼻薬などは「長期的な乱用は避ける」と注意書きがされていますが、理由はここにあるんです。

このように薬には副作用があります。もちろん、鼻づまりに耐えきれず対処療法的に使うぶんには問題ありませんが、なるべく薬に頼らない対策を見つけて行くことも重要なんですね。そのためには免疫力を高めたり、生活リズムを整えるなど。また、鼻炎症状を悪化させる食べ物を食べない、など色々な面で注意する必要があります。

アレルギー性鼻炎による咳への対策まとめ

・鼻水こそが咳の原因になっている
・朝に咳がひどくなる理由は既にわかっている
・マスクの正しい使い方を知る
・自律神経を整えることがいかに重要かを知る
・薬に頼り過ぎない対処法を意識する

アレルギー性鼻炎の症状が悪化すると、集中力が欠けてしまったり、睡眠不足になってしまったり。ただでさえ辛い日々が続いてしまうのに、さらに咳まで悪化してしまうと余計にどんどんストレスが溜まっていってしまいますよね。

鼻炎を治すことは難しいと言われていますが、鼻づまりや咳の症状は正しい知識を持って対策を行うことで、症状を軽減させることは可能です。どんな方法を実践するか?これは人それぞれ向き不向きがありますし、生活スタイルも違うので個々人によって異なってきます。

まず重要になってくるのが、自分自身をしっかり観察して、一番良い対策を見つけるということ。そしてその方法を少しずつでも継続することが重要です。なかなか周りには理解してもらいにくい症状ではありますが、少しでも症状を軽減させる方法を見つけるために、まずはご自身の様子を観察してみてはいかがでしょうか。