アレルギー性鼻炎による痰 2つの効果的な対策まとめ
アレルギー性鼻炎にはホコリや花粉、ダニなどそれぞれ人によって原因は異なりますよね。その主な症状としては鼻づまりが引き起きたり、鼻水が常に出るというもの。これだけでも辛い状態が続いてしまいますが、意外にも辛いのが「痰」です。アレルギー性鼻炎気味だという人の中には、この痰で悩んでいるという人が非常に多いんですね。
そもそもアレルギー性鼻炎で痰が出るというのは、後鼻漏と言って鼻水が喉に落ちてきたもの。家にいる時であれば痰を吐きだせば特に困ることもないですが、これも頻繁になってくるとストレスがどんどん溜まってきてしまいます。また、仕事先や外出中など、人目につく場所で痰がで続けるとなると、「こっそり後ろを向いてティッシュに…」とするしかなく、これも生活を送る上では相当なストレスになってしまいます。
このアレルギー性鼻炎による痰を解消するためには2つのポイントがありますので、1つずつ効果的な対処法もご紹介していきますね。
ポイント(1)アレルゲンから鼻を守る
まず大前提となるのが、鼻炎症状を悪化させないということ。通常であれば鼻水が鼻の穴から出てくるというのが正常な状態ですが、これが後ろに流れてきて痰として出てしまうのであれば、それは鼻水の量があまりにも多いことが大きな原因になっています。
アレルギー性鼻炎の症状が悪化している時にこの痰の量も増えやすくなりますので、まずは鼻炎が悪化しないようにしっかりと対策をしましょう。とは言っても、ただ鼻炎薬を飲めば良いというわけではありません。
そもそもの原因、アレルゲン(ホコリ・ダニ・花粉など)が体に侵入することを極力防ぐという対処法をしっかりと行っていく必要があります。マスクを使ったり、空気清浄機を使うというような対策ももちろん重要です。ただし、鼻粘膜にホコリや花粉などが吸着されている状態から解放してあげなければ、鼻水はどんどん出てきて痰へと変化していってしまいます。そのためには、やはり古くから実践されてきた「鼻うがい」が効果的なんですね。
正しい方法を実践すれば確実な効果を得られる、鼻うがい
そもそも塩は昔から、世界中で色々な方法で使われてきたわけですが、高い抗菌作用・殺菌作用が知られていたために、ここまで広まっているんですね。昔から肉や魚を塩漬けにするという文化はどの国でもみられてきましたが、これは雑菌の繁殖を防げるというのが大きな理由です。塩には高い殺菌作用があるので、鼻粘膜も雑菌・アレルゲンからしっかりと守ることができるんですね。
そして、ご存じのとおり私たちの体の中に流れている体液にも塩分は含まれています。これは私たちの体の細胞にとっても優しく副作用の出にくいものなので、やはり塩水を使った鼻うがいは合理的と言えるんですね。やり方も、慣れてしまえばとってもカンタンです。塩をひとつまみ加えたぬるま湯で、鼻の穴の中を洗浄するだけ。たったこれだけです。薬を飲むだけという鼻炎対策に慣れてしまうと、確かに面倒ではあります。ただ、薬と比べても鼻うがいは副作用なしで確実な効果を得られますので、ぜひ生活習慣の一部に取り入れてみてくださいね。
可能であれば、朝と夜に1回ずつ、1日に2回はしっかりと行うようにしましょう。こうすることで痰を予防することはもちろん、鼻づまり・鼻水の症状改善の効果も期待できます。
分量の目安としては、ぬるま湯1と1/2カップに食塩小さじ1/4をしっかり混ぜてつくります。これを小さめの器に注ぎ、片方の鼻の穴をつけて吸い込み、逆の鼻から吐き出すという方法です。この時、分量をしっかり間違わなければ痛みを伴うこともありませんので、安心してくださいね。
ポイント(2)鼻炎症状を悪化させない
鼻うがいでアレルゲンから鼻粘膜を守ることに加えて、鼻炎症状を悪化させないことが重要になります。痰が出やすいのは鼻粘膜が炎症し鼻水が常に出続けているため。これが後ろ側(喉の方)に流れてきて、蓄積された結果として痰になります。アレルゲンから体を守るということはもちろん、それ以外にも鼻炎症状を悪化させないことが痰を出さないことにもつながるんですね。
そのための対処法としては、実は数多く対策はあります。ほとんどの人が薬を使って鼻炎を悪化させないように対策をしていますが、長期的に見ても薬はその効果が薄れていきやすい傾向があるので注意が必要です。また、特に注意すべきは血管収縮剤が主成分となっている点鼻薬です。もしこういった点鼻薬を使っているのであれば、なるべく使うのは止めた方が良いかもしれないですね。というのも、こういった血管収縮剤が主成分になっている薬の場合、鼻粘膜に存在している血管を強制的に収縮させることにより空気の通り道をつくっています。この副作用として、血管に弾力性がなくなり、ユルユルになってしまうという危険性が指摘されているんですね。そうなると、常に薬がなければ血管が緩んだ状態になり、鼻水や痰も出やすくなってしまいます。
シソが鼻炎対策に効果的なワケ
シソには他の植物にはない、独特な香りがありますよね。実はこの香り成分には、花粉症やアレルギー性鼻炎を改善する効果があることが既に確認されているんですね。そもそもアレルギー性鼻炎の症状を引き起こすきっかけとなるダニ・ハウスダストや花粉などが体内に入ることにより、これを排除しようとして免疫細胞が活発に働きだします。
この免疫細胞が過剰に高まることによって、アレルギー性鼻炎の原因ともなるIgE(免疫グロブリンE)という抗体が強まります。その結果として粘膜が炎症を引き起こすので、鼻水が出やすくなり痰がでてくるという結果になるんですね。
シソには、このIgE抗体の生産量を少なくして免疫機能が過剰に働くことを阻止するという役割りが確認されているんです。この働きをしてくれるのが、シソに含まれているフラボノイドの一種、ルテオリンという物質なんですね。この物質には他にも高い抗酸化作用があったり、血行を良くするという効果も確認されています。血行が良くなると、血管自体を保護してくれますので、鼻炎症状によって弱った血管を修復することにも役立ってくれるわけです。
シソは料理にも取り入れやすいので、鼻炎対策の1つの方法としてシソが効果的だということはぜひ覚えておきましょう。
まとめ
・まずはアレルゲンの侵入を極力防ぐこと
・鼻うがいはアレルゲンを効率的に排除できる
・鼻炎症状を軽減させることが何よりの近道
・シソなど薬以外に効果のある鼻炎対策を実践する
今回の記事では、アレルギー性鼻炎が原因の痰に対する効果的な対処法をご紹介しました。基本的な対処法としては、アレルゲンの侵入を防ぎ、鼻炎症状を軽減させること。この2つが基本となります。ただ、鼻炎症状を軽減させる方法と言っても、無数に存在します。そのどれが自分に合っているかは、やはり実践してみなければわからないというのが現実です。
実際、薬も同じですが、ある人には効果があったとしても、他の人には全く効果がないというケースも考えられます。そういった背景も把握した上で、自分にできそうな対処法を、しっかりと継続して実践するということを意識してみてくださいね。
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