高音で声が裏返る原因と対処法 ググっても出てこない、ある問題とは

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カラオケで歌っていると、「どうしても高音部分だけ声が裏返る…」という悩み。もともと声が高いという人であればこういった悩みはでてこないですが、ほとんどの人は高音を出すことに慣れていないということもあり、声が裏返りやすくなってしまいますよね。

今回の記事では、高音箇所でも声が裏返ることなく歌うことができるになる方法をご紹介します。もしあながた今までの発生練習法を実践しても高音が出ない、というのであれば原因は他にあるかもしれないですよ。

よく言われる、高音を出すコツとは…

高音部分で声が裏返るという悩みを解決するためにはいくつか方法があります。例えば、このサイトをご覧のあなたも既に別のサイトで情報収集をしたかもしれないですね。ほとんどのサイトではキレイ高音を出すために、「呼吸が安定してないんですよ」「そもそも発生の基礎ができてないからそうなる」「歌うことに喉が不慣れではありませんか?」といった情報をまとめていますね。もちろん、そういった意見も正しいということは事実です。

ただし、高音を出そうとして声が裏返るのに理由は1つだけではないんですね。色々な原因が組み合わさってしまっていて、声が裏がえってしまうわけです。「喉を開く」や「発声練習の方法」などはググると山ほど情報が出てくるので、今回の記事では割愛することにします。

実は根本的に高音が出ない【体質】について、ここではお伝えしていきますね。この体質自体を変えることで高音を歌えるようになる可能性は一気にアップしますので、ぜひ参考にしてみてください。

実は、鼻の健康状態で高音を歌えるかどうかが決まっていた

もちろん、喉を開く練習をしたり呼吸を安定させるといった練習法はとても有効です。ただ、それだけではキレイな高音を出すことはできないんですね。その大きな原因の1つが、鼻の健康状態が影響しているんです。

あなたは鼻腔共鳴(びくうきょうめい)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは、鼻の奥にある空洞である鼻腔という場所で声を反響させるということ。この部分で声を反響することによって、鼻から抜けるキレイな高音を出すことができるんですね。

ここまでお話すると、もうおわかりですよね。そう、鼻の健康状態が悪化して副鼻腔内が正常でない状態だと物理的に高音を出すことは難しいんです。これを無視して無理やり、高音を出そうとするので喉から絞ってしまい、声が裏返るという仕組みなんです。逆に言うと、鼻の健康状態が良ければ無理に喉を絞らなくともキレイな高音を出すことはできるんですね。

こんな場合には要注意

鼻の健康状態が良ければ高音の時にも声が裏返ることなくキレイに声を出すことができるということをお伝えしました。健康状態が悪いというのはどういう状態なのか?というと、代表的な状態が鼻炎です。花粉症やアレルギー性鼻炎など鼻炎にも様々な原因がありますが、症状としては鼻の粘膜が炎症を起こすことによって鼻づまりや鼻水が出てきてしまいます。

鼻の粘膜が炎症を起こして腫れていたり、また鼻水が出ている場合。これは副鼻腔も狭まってしまいますので、声をしっかりとキレイに反響させることは難しいんですね。

また、もう1つ鼻の健康状態を悪化させる代表的な症状があります。それは、副鼻腔炎です。蓄膿症とも言いますね。これは鼻の奥の副鼻腔に細菌が侵入し、増殖して膿が溜まってしまう症状のこと。もちろんこういった状態でも、キレイに高音を出すことは難しくなってしまいます。

もしあなたが慢性的に鼻の調子が悪いというのであれば、まずは高音を出すためのトレーニングをするよりも最優先で、鼻の調子を回復させることをおすすめします。

鼻を健康へと導く、鼻うがい

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など鼻の調子が悪くなる原因はいくつかありますが、もし慢性的に調子が悪いというのであれば鼻粘膜をまず清潔に保つ必要があります。そのために有効なのが、鼻うがいです。空気中にはアレルゲン(花粉・ホコリ・ハウスダストなど)だけでなく、PM2.5や排気ガスなど有害な化学物質が蔓延しています。そういった刺激物や有害物質などが鼻粘膜に付着している状態が続くと、どうしても鼻の調子は悪くなってしまうんですね。

例え鼻炎薬を使っていたとしても、これは同じこと。更なる症状悪化を防ぐためにも鼻うがいで粘膜を清潔に保っておくことは必要なことなんですね。

鼻うがいは昔から日本でも鼻炎治療の民間療法として広く普及してきましたが、やり方はとってもカンタンです。ミネラルウォーターと食塩を混ぜて0.9%濃度の食塩水をつくります。これを鼻から吸って、同じ鼻の穴から出すという方法。この0.9%という濃度は私たち人間の体液と同じ濃度なので、しっかり濃度を調節すればツーンと痛むことはないので安心してくださいね。

この鼻うがいを朝と夜に1回ずつ、一日に2回を目安に実践してみてくださいね。ただし、これ以上に頻繁にやってしまうと鼻粘膜を傷めることにもつながってしまいますので、注意が必要です。

薬を長期的に使っている場合は注意が必要

鼻づまりや鼻水などの症状を緩和する薬は様々ありますが、もし長期的に薬を服用していても完治しないのであれば注意が必要です。例えば、鼻炎薬としてドラッグストアなどでも広く販売されている血管収縮剤。これは鼻粘膜に存在する血管を薬で強制的に収縮させて鼻づまりを緩和させるという薬なのですが、使い続けることによって血管が弱ってしまうことは既に確認されています。血管の弾力性までも弱めてしまうので、長期的に使い続けることによって症状が悪化することが多いんですね。

また、副鼻腔炎であればおそらく抗生物質を服用されているかと思います。この抗生物質、飲みだして少したった頃には症状が落ち着いてくるのですが、また再発するケースが非常に多いです。これは、副鼻腔炎の原因となっている細菌が抗生物質に対して耐性をもってしまうからです。要するに、薬が効かなくなってしまっている状態なんですね。こうなると、更に強い薬を服用しなければいけなくなってしまうので、根本的な解決にはつながりません。

まとめ

・高音は副鼻腔で反響させるので、鼻の健康状態が大きなカギ
・花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎の場合は要注意
・鼻うがいで鼻を清潔に保つことで症状悪化を防ぐ
・薬を使っていても治っていない場合は他の対処法を考える

きっかけとしては高音をしっかり出せるように、ということではありますが、やはり鼻の調子が悪い状態が続いていると自然に治ることはありません。なるべく早めに正しい対処法を実践することが、体にとっても良いんですね。もちろん症状があまりにも悪化している場合には薬に頼るという対処法も良いですが、それ以外であれば徐々にでも薬以外で副作用のない対処法を実践した方が良いですよ。

今は薬だけでなく漢方や生薬・ハーブなどで鼻の調子を整えることは充分に可能な時代。さまざまな角度から自分の症状を見直して、それに合った(かつ継続できる)対処法を実践されてみてはいかがでしょうか。