べにふうき茶は、水で抽出しても効果あり?
当サイトに「べにふうき茶は、水で抽出して飲んでもよいのでしょうか」という質問がきたことがあります。
管理人の私も厳密に調べたことがなかったので、この機会に調べてみました。
べにふうき
「べにふうき」とは、紅富貴と書き、べにほまれと枕Cd86を交配した後代のアッサム種に近い茶品種です。
すなわち、普通のお茶の品種の一種です。
紅茶、半発酵茶の用途として開発されたました。
アレルギーを抑制する可能性があるメチル化カテキンを豊富に含み、緑茶として飲用することによって同カテキンを多く摂取できるとされ、商品化されています。
具体的な作用としては、マスト細胞からヒスタミンが放出されるのを抑制し、マスト細胞上の高親和性IgEレセプタの数を減らすことによって、アレルギー症状の発現を軽減する可能性があるとされています。
国の研究結果
べにふうき茶の抽出については、農林水産省の研究機関である、農研機構という研究所で研究結果が公開されています。
結論を先に示すと、以下の通りです。
家庭等で飲用する場合「べにふうき」緑茶葉から60%以上のメチル化カテキンを抽出するには、100倍量以上の水で煮沸しながら 5分以上煎じる必要がある。一方、食品メーカー等でエキス抽出する場合、温度を90℃以上、倍率を20倍以上、時間を9~15分とすれば同じ抽出率が得られる。
すなわち、べにふうき茶は、お湯で抽出する必要があります。
さらに、単にお湯で抽出しただけでは効果が薄く、熱湯で5分以上煎じることが重要となります。
熱水を注いでそのまま5分静置した場合は約30%、一晩冷蔵庫で抽出した場合は約14%の抽出率にとどまる
とのことです。
アレルギー性鼻炎とメチル化カテキン
アレルギー性鼻炎の症状改善には、1日あたり34mgのメチル化カテキンの摂取が必要です。
茶葉中のメチル化カテキン含量が1.5%であれば、3.8gの茶葉を400mlの水で煮沸しながら、5分以上煎じる必要があります。
結論
結論としては、べにふうき茶は、水で抽出すると効果がありません。
熱湯で煎じて飲む必要があります。
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