鼻血だけじゃなく血の塊が!放っておくと悪化する危険も…
風邪気味な状態が続いていたり、もともと鼻炎体質で鼻の調子が悪い時に鼻血が出ることってありますよね。ただでさえ鼻血が出るだけでドキッとしてしまいますが、中にはさらにドキッとしてしまう鼻血の症状があります。それが、レバー状のような血の塊が出てくる場合。私も最初にこのレバー状(ゼリー状?)の血の塊が出てきた時には心臓が止まるかと思いました…。
血の塊の正体とは?
鼻血に加えて血の塊がドロッと出てくると驚いてしまいますが、実はほとんどの場合、あまり心配する必要はないんですね。というのも、この血の塊の正体は【血液が固まったもの】なんです。鼻血が続いていると、鼻の奥の方にも血が溜まることがあります。血は酸素に触れることによって固まるという性質があるので、出血して時間がたった鼻血が血の塊となって出てくるわけなんです。
ただし、後のカテゴリーでも詳しく解説していますが、注意すべきケースがありますので気を付けてくださいね。
また、自分であれば、ここまで存在感のある血の塊に気付かないわけはないですが、もし鼻の調子が悪いお子さんがいたら注意が必要です。しっかり注意深く観察するか、もしくは鼻づまり以外の症状も詳しく聞いてみるようにしてみてくださいね。
こんな場合は要注意
風邪など一時的な病気のせいで鼻の粘膜が弱ってしまうことによって鼻血が出てくることはよくあります。ただ1つ、注意しなければいけないのが鼻炎気味の体質の場合です。アレルギー性鼻炎や花粉症体質の場合ですね。鼻炎持ちだと、鼻をかむ回数・すする回数が多くなるので、どうしても鼻の粘膜に刺激が加わってしまいます。すると、鼻の粘膜が弱ってしまうので鼻血が出やすくなってしまうんですね。
鼻血はそもそもどこから出ているのか?というと、これは鼻の中にあるキーゼルバッハという部分から出ているんです。あまり聞き慣れない名前ですが、このキーゼルバッハという部分は血管が密集している場所。鼻をかんだり、すすったりすることでこの血管が傷ついてしまい、鼻血が出る仕組みになっているんですね。ただ怖いのが、一度この部分が傷ついてしまうと、治るまでに1週間ほど必要ということです。そのため、一度鼻血が出ると繰り返し出てくるケースが非常に多いんですね。
そして、鼻血が出る原因になっている場所の傷が治ることなく刺激が加わることで慢性的に鼻血が出やすい状態に陥ってしまいます。すると、この傷の箇所から花粉やホコリ・ダニなどアレルゲン(アレルギーの原因物質)が侵入してしまうので、さらに鼻づまりの症状が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。この悪循環を防ぐためにも、鼻の粘膜を強くすることを考えていくと自然と鼻血や血の塊が出てくる回数も減りますし、鼻炎の症状を抑えることにもつながります。
さらに危険なケースとは
鼻炎気味の体質の方で鼻血が出やすい場合には注意する必要があることはお伝えしました。ただ、さらに危険なケースというものがあります。どんな場合か?というと、点鼻薬を使っている場合です。点鼻薬を使っている場合には、注意しなければ慢性的に鼻血が出やすいだけでなく、鼻炎症状がどんどん悪化する危険性もはらんでいますので注意してくださいね。
なぜ点鼻薬を使っている場合は要注意なのか?というと、市販の点鼻薬のほとんどは血管収縮剤タイプになっています。この仕組みとしては、血管を収縮させることによって空気の通り道をつくりだし、鼻通りを良くするというもの。すぐに鼻通りが良くなって効果を体感しやすく便利な薬ですが、副作用に危険性があります。
点鼻薬の副作用とは、血管を弱らせてしまうというものです。薬の作用によって無理やりに血管を収縮させているわけですから、薬を使うのを止めてしまうと、反動で血管は緩んでしまいます。すると結果的に血管自体がもろくなってしまい、出血しやすくなってしまうんですね。さらに鼻の粘膜を薄くするといった副作用も点鼻薬には確認されていますので、もし長期的に使っている場合には注意して下さいね。
鼻の粘膜を強くするためには?
鼻の粘膜を強くすることで、慢性的に鼻血が出やすい体質を改善することもできます。では、どうすれば鼻の粘膜を強くすることができるのか?というと、まずは栄養をしっかりと摂取すること。鼻の粘膜を強化する栄養素として、ビタミン類・鉄分があります。こういった栄養素を意識的に摂取するだけでも鼻の粘膜を強化し、鼻血が出にくい体質にすることができるんですね。
※ビタミンが多い食材:ブロッコリー・ピーマン・かぼちゃetc
鉄分が多い食材:レバー・にぼし・あさりetc
さらに、ぜひ覚えておいて頂きたいのが【ビタミンB6が不足するとアレルギー症状が出やすくなる】ということです。この仕組みについてはとても重要な部分なので、少しだけ詳しく説明させて頂きますね。
ビタミンB6ですが、実はアレルギー(鼻炎・花粉症を含む)反応を抑制するためのホルモンをつくる材料になっているということが既に確認されているんです。さらにビタミンB6を摂取することでアレルギー反応を抑えるだけでなく、皮膚を強くするということにもつながります。皮膚を強くすることによって更にアレルギー反応を抑えることにもつながるので、非常に重要な栄養素なんですね。
ビタミンB6はカツオヤサンマ、マグロ・アジなど魚類に多く含まれている栄養素なので、ぜひ覚えておいて下さいね。(もし魚が苦手な場合にはピーマン・アボカドでもOK)
正しい鼻のかみ方
鼻の毛細血管が傷ついていると、どうしても鼻血を繰り返してしまいます。これを防ぐためには、まずは傷を悪化させないこと。そのためにも、傷に刺激を与えない鼻のかみ方を意識する必要があります。「強く鼻をかんではいけない」ということはご存じかと思いますが、正しい鼻のかみ方って知っていましたか?覚えやすいようにわかりやすくまとめていきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
正しい鼻のかみ方。それは、【鼻をかむ】というよりも、鼻水を拭きとるということなんです。鼻をかむというと、鼻息で鼻水を吹き飛ばすようなイメージが強いですが、これだとどうしても鼻粘膜への負担が大きいため傷つきやすくなってしまいます。(どちらか片方の鼻すら押さえずに「ブーっ!!」とかむ方法は言語道断ですよ!)
手前に出てきた鼻水を、ぬぐうようなイメージでふき取る様にしてみてくださいね。
また、鼻を傷つけないためにも鼻を頻繁に触ったり、指(爪)で鼻くそをほじくるようなことはなるべくしないようにしてくださいね。もし鼻くそが気になるようであれば、綿棒で優しく掃除するようにしましょう。
鼻血の止め方
血の塊が出てくるのを防ぐことにはつながりませんが、普段生活をしていて鼻血が急に出てしまうと困りますよね。そんな場合に、短時間で鼻血を止める方法がありますので、ご紹介させて頂きますね。
1.前かがみになる(あまり前かがみになりすぎると逆に喉に鼻血が流れて行くので注意)
2.1円玉くらいの大きさの脱脂綿を鼻に詰め、少し強めに鼻をつまむ(小鼻の部分)
たったこれだけのコツですが、この工程を意識するだけで短時間(5~10分ほど)で鼻血が止まるだけでなく、慢性的な鼻出血対策にもつながります。
というのも、しっかりと止血しなければ出血個所に血の塊が出来てしまい、それが剥がれてまた出血…となってしまうからです。もし鼻血が出てしまった場合には、ぜひ実践してみてくださいね。
また、鼻血が出た時に喉の方に流れてくることもあります。この時、鼻血(血の塊も同様)は飲みこまずに吐き出すようにしましょう。飲みこんでしまうと吐き気を感じたり、場合によっては嘔吐してしまうこともあるので注意が必要です。
【鼻血(血の塊)】原因と対処法のまとめ
・血の塊が出てきても、慌てる必要なし
・鼻炎体質の場合は注意(慢性化し、さらに鼻炎悪化につながる危険性も)
・点鼻薬を使ってる場合はさらに要注意
・負担のかからない、鼻のかみ方を実践する
・鼻の粘膜を強化することが大切(特にビタミンB6が重要)
・鼻血が出た場合には、正しい対処法を実践する
この記事では、血の塊の正体について、そして鼻血が出やすい場合の対策についてご紹介しました。ただ、血が出るというのは体の危険信号です。これをきっかけに、ぜひ色々な角度からご自身の習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません