アレロックで便秘になる決定的な理由 副作用なしの便秘解消法は?

2016年10月30日

512977花粉症の薬としても広く使われているアレロックですが、アレルギー症状の原因となるヒスタミン分泌を抑えることによって目のかゆみ・鼻づまりなどを抑える効果があります。花粉症シーズンともなると、このアレロックを常用する人はとても多いですが、辛い症状を抑えてくれるのでとても助かりますよね。

ただ、注意すべきは副作用です。アレロックといった花粉症の薬は即効性があるので使いやすい一方、眠気や倦怠感といった副作用を感じる人がとても多いんですね。ただ、アレロックを飲むことによって出てくる副作用はそれだけではありません。実際にアレロックを飲んでいる人の中でも、「便秘になった」と感じる人が非常に多いんですね。この記事では、なぜアレロックを飲むと便秘になりやすいのか?そして、効果的な対処法についてもご紹介していきますね。

アレロックが花粉症に効果を発揮する仕組み

もちろん、アレロックを飲んだ人すべてが副作用として便秘になるわけではありませんが、使われている成分を考えると便秘になる危険性はやはり捨てきれないんですね。というのも、このアレロックという薬には抗コリン作用という作用があります。あまり聞き慣れない言葉かもしれないですが、この抗コリン作用というのは神経伝達物質であるアセチルコリンという物質を阻害することが大きな役割になっています。このおかげで、過敏になりすぎてしまった副交感神経を抑えることができるんですね。

副交感神経が過剰に優位にある状態だと、白血球のうちのリンパ球が過剰に血液中に分泌されてしまい、免疫過剰となってしまいます。免疫過剰になってしまうために、体内に侵入した花粉に対しても過剰に反応し、鼻づまり・喉の痛み・くしゃみなどが出てきてしまいます。これを抑えることができる作用が抗コリン作用なので、花粉症の症状を抑えるためにはかなり有効に働いてくれます。

なぜアレロックを飲むと便秘になるのか?

花粉症の症状を抑えるために効果を発揮してくれる、アレロックの抗コリン作用ですが、副交感神経を制御するために副作用が出てきてしまうことはすでに確認されているんですね。その多くは、眠気や倦怠感などですが、それ以外にも副交感神経がつかさどっているからだの働きが関与する部分すべてに副作用が出る危険性はあるんですね。

便秘になってしまうというのも、ここに原因があります。腸の働きが活発かどうかによって便秘になるかどうかも決まることはあなたもご存じかとは思いますが、腸の働きは主に副交感神経がつかさどっています。この副交感神経を、抗コリン作用によって抑えてしまうと腸の働きも弱まってしまうので、便秘になりやすくなってしまうというのは当たり前と言えば当たり前なんですね。

どう対処すれば良いのか?

アレロックを飲むことによって便秘になってしまうのは、自律神経の働きが変わってしまっていることが原因ということをお話させて頂きました。ということは、便秘を治すためには薬を飲まないというのが一番の対処法なんですね。ただし、抗ヒスタミン薬の場合には、突然飲むのを止めてしまうと逆に症状が悪化する危険性があります。というのも、今まで薬で自律神経のバランスを制御していたものを、急に薬を飲むのを止めることによって、さらに自律神経がアンバランスな状態になってしまうからですね。こうなると、花粉症の症状も悪化してしまいますし、自律神経も不安定になってしまいます。

では、どうすれば良いのか?というと、少しずつ薬に頼らなくても良い体づくりをしていきながら、薬を減らしていく(弱い薬に移行していく)という方法が良いんですね。長期的に見ても、抗ヒスタミン薬は飲み続けることによって効果が薄れていく可能性も高いので、なるべく薬に頼らなくても良い体づくりを意識してみましょう。

便秘対策はどうすれば良いの?

便秘対策についてはどうすれば良いのか?ということについてですが、便秘薬にはあまり頼らないようにしてくださいね。というのも、【アレロックを飲んだから便秘になった】→【便秘薬を飲む】ということをしてしまうと、薬がどんどん増えていってしまいます。薬を飲んだせいで出てきた症状に対して薬で対処する、と言う方法を一度とってしまうと、なかなかその悪循環から抜け出せなくなってしまいます。もちろん便秘薬にも、胃痛や吐き気、食欲不振など副作用は存在します。基本としては、「なるべく薬に頼らない」ということを意識してみてくださいね。

便秘対策は、基本的には腸の動きを活性化させてあげること。これに尽きます。しかも、腸の動きを活性化させて強くしてあげることで、実は花粉症の症状までも抑えることができるんですよ。腸は「第2の脳」と言われるほど、実はとても多くの免疫系機能や神経細胞が存在しています。この腸の働きを正常にすることで、花粉症を始めとするアレルギー症状を改善することにもつながるんですね。

そして、腸の働きを活性化させるために重要な基本ポイントは2つです。まず1つ目のポイントは、しっかりと食事を食べるということ。家事や育児、またお仕事などしていると意外にもこれがしっかりと実践できてない人はとても多いんですね。しっかりとバランスの良い食事を1日3回、食べるということ。規則正しく食べるということは腸内リズムを整えることにもつながりますので、毎日しっかり決まった時間に排便することができるようになり、便秘解消の効果が期待できます。

2つ目のポイントですが、ストレスをなるべく溜めないようにするということ。自律神経のバランスを整えることにもつながってきますが、実は胃腸は臓器の中でも最も繊細な部分で、精神的な影響を受けやすいんですね。【ストレスが溜まる】→【自律神経を通じて胃腸に伝わる】→【胃腸の働きが阻害されてしまう】という一連の流れが出来上がっているんです。自分に合ったストレス解消法を見つけるというのも有効ですので、ストレスをためないように適度な運動をするというのも効果的ですよ。

便秘薬とアレロックを併用してはいけない理由とは

アレロックは副交感神経を制御することによって花粉症の症状を抑えているため、副交感神経の影響を大きく受けている胃腸の動きが鈍くなることによって便秘になるということはお伝えしましたね。薬漬けになるのを避けるという意味でも便秘薬を使うのはあまり良くないですが、アレロックと便秘薬を併用してはいけない大きな理由はもう1つあります。

それは、便秘薬にも副作用があるからです。例えば、多くの便秘薬では腸内に体内の水分を集めて排便しやすくするという成分が含まれています。このおかげで腸内で便がスムーズに動きやすくなりますが、腸以外の場所からは当然、水分が失われます。鼻や喉などの粘膜からも当然、水分が失われていってしまいますので、花粉症状悪化につながる危険性もあります。

また、この副作用によってあなたの体がいつのまにか脱水症状を引き起こしてしまう危険性まであるんですね。そうなると、体内から亜鉛やマグネシウム、カルシウムなどが大量に排出されてしまうことにもつながりますので、当然、体の免疫力まで下がってしまいます。こういった悪循環を避けるためにも、なるべく花粉症の薬と便秘薬は併用しないように注意しましょう。

便秘薬に頼らない、即効性のある便秘解消法

便秘薬に頼らないことが大事だというお話をしましたが、そうは言っても何日も便秘の状態が続いているとそれこそ死活問題ですよね。そんな場合にぜひ試してみて頂きたい便解消法があるので、ご紹介しますね。誰でもすぐに実践できて、即効性のある便秘解消法なので参考にしてみてくださいね。

その便秘解消法のやり方ですが、つま先立ちをするという方法です。やり方はとってもカンタンで、5分間つま先で立つという方法です。この時に意識することは、背筋をしっかりと伸ばして頭からつまさきまでが一直線になっているようにすること。最初はうまくバランスをとれないので、壁に手を当てて実践すると良いです。たったこれだけの方法なので、かなりカンタンですよね。

なぜこのつま先立ちが便秘解消に効果があるのか?というと、ふくらはぎに力がかかるので、全身の血行が良くなるんですね。血行を促進することで腸の働きを活発にすることができるので、便秘解消に即効性があるんです。もちろん血行を促進することで花粉症の症状を抑えることにもつながりますし、ダイエットにも効果があるので一石何鳥にもなります。

【まとめ】

・アレロックは副交感神経を抑制するので便秘の副作用も
・薬に頼らずに花粉症の症状を抑える努力を徐々にする
・便秘薬に頼ると、薬の悪循環から抜け出せなくなる危険性も
・便秘薬は花粉症の症状を悪化させる危険性が高い
・5分でできる【つま先立ち】で便秘解消

この記事では、アレロックなど花粉症の薬が原因で引き起きてしまう便秘の原因と対処法についてまとめて参りました。花粉症にしても便秘にしても、あまりにも症状が辛くて大変な時には薬に頼るという方法ももちろん正解です。ただ、どうしても薬の性質上、副作用の危険性はついてきてしまいます。そういったトラブルを避けるためには、少しずつでもご自身が実践できるレベルで症状を改善するための習慣を生活に取り入れていくのが良いですよ。