ディレグラの副作用で眠れない…原因と対処法まとめ

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ディレグラは花粉症やアレルギー性鼻炎の症状を緩和させるために病院で処方される薬ですが、すぐに効果を体感しやすいことでも広く使われています。ただ、効果を体感しやすい=副作用が出やすいというデメリットが表裏一体になってしまうのが薬の大きな問題点でもあります。

特にディレグラを使った場合の副作用として多いものが、「眠れない」というケースです。夜に鼻づまりや鼻水が辛くて眠れないのも辛いですが、脳が覚醒したような感覚になってしまって寝付くことができなくなってしまうのがディレグラの副作用なんですね。そもそもなぜ、ディレグラを飲むと眠れなくなるのか?そしてそんな場合、どう対処すれば良いのか。

そもそも、なんでディレグラを飲むと眠れないのか?

効果の強い薬はどうしても副作用の影響も大きくなってしまいますが、ディレグラを飲むと眠れなくなるという方は非常に多いんですね。そもそもなぜ、ディレグラを飲むと眠れなくなるのかというと、これは薬が鼻炎症状を押さえるために使われている成分によるもの。

ディレグラの有効成分としては主に抗ヒスタミンとプソイエフェドリンという成分が使われています。抗ヒスタミンについては、鼻炎症状のキッカケになるヒスタミンという体内分泌物質を抑える働きがあることは、あなたもご存じかもしれないですね。そしてもう1つのプソイエフェドリンという成分が、眠れなくなりやすい原因でもあるんです。

私たちの自律神経には交感神経と副交感神経の2種類が存在しています。もちろん、それぞれの神経はどちらも重要な役割を持っています。例えば、交感神経は日中に活発に活動するために血圧を上昇させたりするなど。逆に副交感神経は、夕方から夜にかけて、リラックスするために血管を広げて血圧を下げるという働きを持っています。

ディレグラに含まれているプソイエフェドリンという成分ですが、これは交感神経を刺激するという働きを持っています。交感神経を刺激することによって鼻粘膜を収縮させ、鼻通りを良くするという作用があるんですね。もちろんこれは理にかなった作用ですし、これで鼻通りがスムーズになることは事実です。ただ問題なのは、薬が効きすぎてしまうということです。交感神経は血圧を上昇させる働きがあることをお伝えしましたが、そのために心臓の拍動を高めてしまい、体や脳を興奮状態にさせてしまい、眠れなくなってしまうんですね。

ディレグラで眠れない時の対処法

眠れないという副作用が出やすいディレグラですが、その原因は交感神経を過剰に優位に働かせる仕組みが影響しているということをお伝えしました。これは鼻通りを良くするということに限ってはとても有効なのですが、やはり夜に眠れないとなると、これも辛いですよね。

この副作用を軽減させるための方法についてご紹介しますね。その方法ですが、副交感神経を優位に働かせる工夫を取り入れるということです。ディレグラによって交感神経が優位に働きすぎてしまっているので、神経バランスを整えるために副交感神経を刺激する必要があります。

副交感神経を刺激する…というと大げさで難しいかと思うかもしれないですが、実はとってもカンタンないくつかの方法があります。そもそも副交感神経は体を休めたり、リラックスしているときに優位になる神経です。体をリラックスさせるための動作をとることで、副交感神経を優位に働かせることはできるんですね。

例えば、適度な運動をするということ。激しい運動ではなく、ストレッチなど適度な運動をぜひ実践してみてくださいね。そうすることで、体がポカポカしてきて、副交感神経を優位に働かせることができます。また、食事をゆっくりと摂ったり、深呼吸するという方法も副交感神経を優位にする方法です。こういった、体をリラックスさせるための動作を意識することで神経バランスを整え、過敏になりすぎた交感神経を落ち着かせることができるんですね。

ただし、こういった工夫をしてみても効果がなかったり、あまりにも寝つきが悪いという場合は、ディレグラでなく他の薬に切り替えるといった選択肢も考えてみてくださいね。鼻づまり・鼻水を止めることができるという効果はとっても魅力的ですが、やはり睡眠の質が低い状態が続いてしまうと、結果的に鼻炎症状も悪化してしまいます。

ディレグラの危険な副作用とは?

薬には副作用がついてきて回ってしまうのはある程度は仕方のないことです。とは言っても、ディレグラはやはり作用の強い薬なので、もし長期的に使う場合には副作用についてもしっかりと確認しておきましょう。夜に眠れない、頭痛が続く、といった副作用はまだまだ入り口レベルです。必ずしも全ての人に危険な副作用が出るというわけではありませんが、服用が長期化すればするほど副作用の危険性は高まってしまうのが薬の常なんですね。

ディレグラは交感神経を優位にすることによって鼻づまりを解消するプソイドエフェドリンという成分が使われていることはご説明しましたが、自律神経はバランスが重要なんです。眠れないほど交感神経が優位に働いている状態が続いてしまうと、大きな問題になってしまいます。どうなるのか?というと、体内で活性酸素が発生してきてしまうんですね。活性酸素は細胞組織を破壊するという悪影響がありますので、次第に血行が悪くなってきてしまいます。すると結果的に、「いくら薬を飲んでも逆に症状が悪化する…」という悪循環に陥ってしまいます。症状を抑えるために飲んでいた薬のせいで、逆に症状が悪化する危険性も兼ね備えているんですね。

また、さらに活性酸素によって細胞組織の破壊が進んだ場合は、当然、ガン・胃潰瘍・糖尿病・痛風など、重病になってしまう危険性まではらんでいます。もちろん、鼻づまりが辛くて症状を緩和するために一時的に薬に頼るという方法は間違いではありません。ただし、長期的に見た場合には、体への負担が大きすぎるということは覚えておきましょう。

症状を軽くする睡眠のポイント

交感神経、そして副交感神経のバランスを保つことが重要だということはお伝えしてきましたが、どちらかに偏り過ぎないように意識することによって、薬に頼らずとも鼻炎症状を和らげることは可能なんですね。自律神経のバランスを整えるためには栄養バランスの良い食事を意識したり、適度な運動をするなど、様々な方法があります。

そんな中でも、ぜひ意識したいのが睡眠の方法です。実は、睡眠不足こそが体内の免疫バランスや自律神経のバランスを崩し、鼻炎を始めとするアレルギー症状を悪化させる原因と言われているんですね。もちろん、薬の副作用で眠れない日が続いてしまうと、これは鼻炎症状が悪化するのは当然です。しっかりと休息をとり、ストレスを溜めないためのポイントをここではまとめていきますね。

まず、「1日に何時間寝れば良いのか?」ということですが、実はこれに正解はないんですね。極端な話、4時間で目がスッキリ覚めるというのであれば4時間で問題ないですし、7時間でも8時間でも足りない人はいます。この睡眠時間自体は、それほど問題ではないんですね。

免疫バランス・自律神経のバランスを崩さない睡眠のポイントは、寝る時間帯です。まず第一に意識したいのが、深夜0時から3時までの間は確実に寝ておくようにしましょう。この時間帯には成長ホルモンが分泌されるのですが、この成長ホルモンは私たちの傷ついてしまった細胞の修復を行ってくれるんですね。この細胞の修復がしっかりと行われることによって、新しい免疫細胞をつくりだすことができるんです。この寝る時間帯が、なによりも重要です。

もし、「寝つきが悪い」という場合には、精神を落ち着かせるために牛乳を寝る前に飲むという方法はかなり有効です。牛乳にはカルシウムが含まれていますが、寝る前に少しぬる目に温めた牛乳をコップ1杯飲むことで、脳と体をリラックスさせる効果がありますので、寝つきが良くなるんですよ。もちろん、これはディレグラの影響で眠れないという時にも効果的ですので、ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

・ディレグラは交感神経を優位に働かせる効果がある
・交感神経が優位に働くと、血圧が上がる
・血圧が上がると脳が覚醒するので、眠れなくなる
・眠れない時は、ストレッチなどで副交感神経を刺激する
・深呼吸も眠気誘導には効果的
・ディレグラを長期服用する場合は危険な副作用に注意
・鼻炎症状を緩和させるためには、何よりも質の高い睡眠が重要