鼻炎に効くお茶3選 効果と味についてのまとめ
鼻炎には花粉症を始めとするアレルギー性鼻炎から、妊娠性鼻炎や生理前の鼻炎など、それぞれの体の変化によって引き起きる鼻炎など様々な原因があります。ただ、どの場合でも基本的には鼻炎症状としてくる仕組みは同じなんですね。鼻炎の症状が起きる仕組みとしては、外部からの刺激(花粉やホコリなど)に対して、体が過剰に反応してしまうというのが大きな流れになっています。その根本の原因として、アレルギー体質だったり、自律神経やホルモンバランスが変化することによって体が過剰に反応してしまうということになりますが、基本的な対処法としては全て同じです。
ただ、人によっては薬に頼りたくないという人も多いですし、体質改善を目的として薬以外の鼻炎対策を実践している人もかなり増えてきているのが最近の傾向にあります。そんな中でも、手軽に手に入れることができ、自分に合えば長く続けることもできる鼻炎対策というのが、お茶です。この記事では、鼻炎に効果のあるお茶を3つ厳選してご紹介します。人それぞれ好みや求める効果は違うと思いますので、それぞれの特徴についても詳しくご紹介しますね。
抗菌作用に優れた【スギ茶(杉のお茶)】
杉のお茶であるスギ茶は中国でも昔から使われてきた鼻炎対策のお茶なのですが、もともとは杉の葉っぱを乾燥させて煎じたもの。中国では古くから、鼻炎や気管支炎の治療薬としても使われてきた歴史があるんですね。日本でも北関東の一部の地域では、鼻炎対策だけでなく日常的にも飲まれている杉のお茶ですが、どの季節に採れたものでも効果は変わるものでもないので、手に入りやすいのは大きなメリットです。
杉のお茶がなぜ、鼻炎に効くのか?というと、杉には強い殺菌作用があるからなんですね。花粉やほこり・ダニなどアレルゲン(アレルギーの原因物質)が侵入することで鼻炎の症状が起きてしまいますが、これを殺菌することで症状を軽減させる効果が期待できます。また、杉には血行促進作用もありますので血流を促進し、免疫バランスを整えることにもつながるので、鼻炎に高い効果を発揮してくれるんですよ。
もしスギ花粉にアレルギーがあるという場合であれば、更に効果的です。「スギ花粉アレルギーなのに、杉のお茶なんか飲んで良いの?」と思うかもしれないですが、杉の葉っぱにはテレピン油という精油成分が豊富に含まれています。あまり聞いたことがない成分かもしれないですが、このテレピン油には杉のアレルギー症状を起こす物質である抗体が含まれています。この抗体を意図的に体内に取り入れることによって、免疫反応としての鼻炎症状を抑制する効果があるんですね。
ただし、スギ花粉アレルギーの場合にスギ茶を飲む場合には、その商品にスギ花粉が入っていないか?という部分を事前にしっかりと確認するようにしましょう。メーカーサイトでしっかりと記載されていれば問題ないですが、もし記載がない場合には電話して問い合わせてみると良いですよ。スギの抗体を体内に取り入れることが有効なのであって、スギ花粉を取り入れることは危険以外の何物でもありませんので、注意しましょう。
味は少し苦みがあってクセがありますが、バーブティーのようなイメージでしょうか。カモミールのハーブティを飲んだことがある方であればイメージしやすいかと思います。実際にスギ茶を飲んでいる人は、ウーロン茶と混ぜて飲んでいるという人が多いですが、飲みやすいようにほうじ茶とブレンドした杉茶なども販売されています。
自宅でカンタン【玉ねぎ茶】
玉ねぎには様々な有効成分が含まれていることは、かなり以前から雑誌やテレビでも紹介されていますよね。ただ実は、そういったテレビなどではあまり紹介されることがない、秘めたパワーが玉ねぎにはあるんです。というのも、普段捨ててしまう薄皮の部分にとても高い栄養価の成分が含まれているんですね。
玉ねぎの薄皮部分に含まれている成分ですが、ケルセチンとプロトカテキュ酸という成分。どちらも効き馴染みがないですよね。ただこの2つは、ポリフェノールの仲間なので高い抗酸化作用があります。鼻炎は基本的にアレルギー症状なので、このアレルギー症状を引き起こす活性酸素という体内の有毒物質を除去する作用が含まれているんですね。どのくらい高い抗酸化作用があるのか?というと、抗酸化作用に優れていると言われている緑茶。緑茶のカテキンと比べた場合、玉ねぎのプロトカテキュ酸には2倍以上もの抗酸化作用があることが確認されています。
それ以外にも、玉ねぎの薄皮部分には血流を促進し、体の余計な熱(鼻炎症状)を抑えるという画期的な作用があるんですね。
玉ねぎ茶の作り方ですが、とってもカンタンです。
(1)玉ねぎの皮を水で洗う
(2)鍋に500ミリリットルの水を入れ、沸騰させます。
(3)沸騰したお湯に玉ねぎの皮を加え、3分ほど弱火で煮立たせます。
これで完成です。あとは火を止めて皮を取り出せば完成です。味はクセが少なく、飲みやすいので冷やしてでも飲めてしまうので、ぜひ実践してみてくださいね。この玉ねぎ茶で使う玉ねぎですが、スーパーなどで販売されている普通の玉ねぎで大丈夫です。ただし、芽が出始めてしまっているものは鮮度も落ちていて栄養価も少ないので、なるべく新鮮なものを選ぶようにしてみてくださいね。
効果の裏付けが取れている【甜茶】
鼻炎や花粉症などは薬で症状を軽減させる治療法が一般的ではありますが、やはり副作用があるのでお茶やサプリメントで症状を抑えたいという人が増えてきていますよね。特に最近はメディアなどでもサプリメントや健康茶がブームになっている傾向がありますが、実はそのほとんどは【個人による体験談】にすぎません。「○○に効果がある」と紹介されているお茶でも、実際にその効果が研究結果によって実証されているものはごくわずかなんですね。
ただし、甜茶の場合は他のお茶とは一線を画します。結論から言うと、すでに三重大学の臨床アレルギー学分野で鼻炎や花粉症などに甜茶が効果を発揮してくれることは確認されているんですね。
では、なぜ甜茶が鼻炎に効果があるのか?という部分ですが、大きく分けると2つの理由があります。まず1つ目の理由ですが、甜茶には抗炎症作用があります。鼻炎の症状は鼻づまり・鼻水がで続けるというものですが、このどちらもそもそもは鼻の粘膜が炎症を起こしてしまうため。この炎症を抑える効果が甜茶にはあるので、鼻炎に効くんですね。
そしてもう1つの理由ですが、これが甜茶が他のお茶より1つ抜きんでていると言われる所以(ゆえん)でもあります。鼻炎の症状は体内でヒスタミンという物質が過剰に生成されることによって引き起きてしまいます。ヒスタミンという物質は、体にとっては兵隊さんのようなもの。外部からの異物を退治するためにヒスタミンという兵隊さんが活躍してくれるわけですが、自律神経のバランスが崩れてしまったり、何らかの理由によってこの兵隊さんが増えすぎてしまうことが鼻炎の根本的な原因になってしまいます。
ヒスタミンが過剰に分泌されてしまうと、どうなるか?というと、今度は自分の体を攻撃してしまうんですね。これこそが、鼻炎症状が起きてしまう仕組みなんです。ということは、このヒスタミンを過剰に分泌させないようにすることができれば、鼻炎の症状を楽にすることができるというわけなんですね。そして、甜茶にはヒスタミンの過剰生成を抑える働きが研究結果として実証されているんです。
抗炎症作用と、ヒスタミンの抑制。この2つの役割りが甜茶にはあるので、結果的に鼻炎症状を緩和させる高い効果が期待できるんですね。味も、天然のやわらかな甘みがあるので子供からお年寄りまでゴクゴク飲みやすいのは大きなメリットです。ノンカフェインなので妊婦さんでも飲むことができますが、ただやはり味の好みには個人差があります。
【鼻炎に効くお茶】まとめ
・スギ茶→抗菌作用と免疫バランスを整えて鼻炎を軽減
・玉ねぎ茶→高い抗酸化作用で活性酸素を退治する
・甜茶→抗炎症作用と抗ヒスタミン作用で鼻炎を軽減
この記事では鼻炎に効くお茶を3つ、厳選してご紹介しました。それぞれメリット・デメリットがありますが、共通して言えることは薬とは違って副作用がないということ。鼻炎薬は使い続けるたびに効果が薄れてしまいがちですし、薬なので副作用も存在します。
そういった副作用などを気にせず飲むことができるというのは大きなメリットなので、ぜひご自身の目的や味覚に合ったお茶を選んでみてはいかがでしょうか。
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