【子供の副鼻腔炎が治らない】対処法は?根本から治すステップ

2016年9月19日

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子供は風邪や鼻炎から副鼻腔炎を発症しやすいですが、長期化して治らないケースが非常に多いです。副鼻腔炎が長期化してしまうと、鼻汁が喉の奥に詰まって気管支炎を起こすこともありますし、さらに悪化すると慢性気管支炎や気管支拡張症になってしまうこともあります。

それほど症状が悪化しない場合でも、副鼻腔炎の影響で睡眠不足になってしまい、日中の集中力が落ちてしまうなど。もちろん鼻呼吸になってしまうので、口臭が出てきたり虫歯になりやすいといった弊害も出てきてしまいます。

基本的には子供の副鼻腔炎の治療については、鼻を洗浄し、鼻水を吸引するネブライザー療法という治療法が周流となっていますが、全て病院まかせにするのではなく、症状を楽にするための対処法も押さえておきましょう。

副鼻腔炎を更に悪化させてしまう病院巡りとは?

副鼻腔炎は長期化しやすく、なかなか治らないので親としても子供の苦しそうな顔を見続けるのが本当に辛いですよね。ただ、注意しなくてはいけないのが【病院巡り】です。同じ病院に通っていても症状が変わらないからと、複数の病院に診察して薬を処方してもらうという親御さんがかなり多いですが、実はこれは症状を悪化させてしまう原因の1つにもなっています。

鼻の洗浄や吸引といったネブライザー療法に加えてクラリスロマイシンなどの抗生剤が病院では処方されます。クラリスロマイシンの効果としては、抗生剤としての働きに加えて、鼻の粘膜機能を抑えたり、鼻水の排出機能を高めたりというもの。副鼻腔炎の治療だけでなく、他の症状の場合も同じですが、基本的に抗生剤は長期的に飲むことで逆に症状が悪化してしまうことがあります。

病院巡りが副鼻腔炎を再発させる原因ですが、細菌たちが抗生物質の倒し方を覚えてしまうからです。同じ抗生物質が何度もやってくれば、それだけ細菌も対抗するために進化して強くなってしまうんですね。結果的に、抗生物質を飲み続けることによって症状を抑える効果がなくなってしまうケースがあります。

いくつかの病院を渡り歩いているうちに、2つ前の病院と同じ抗生剤を飲んでしまう…といったことがないように、もし病院を変える場合には服用していた薬をしっかり覚えておくようにしましょう。お薬手帳をしっかりと活用するというのも良いですね。

抗生剤の危険な副作用とは?

子供の副鼻腔炎が治らない場合、抗生剤を服用させることによって細菌を退治していきます。ただ、この抗生剤を長期的に飲み続ける場合には副作用の危険性が高まってしまいますので注意が必要です。

抗生剤の副作用ですが、特に肝機能障害が起こりやすくなってしまいます。もし肝機能障害に陥ってしまうと、食欲不振や吐き気・嘔吐・かゆみ・発熱といった症状が出てきますし。症状が悪化してしまうと薬剤が原因による肝炎を引き起こすケースもあるんですね。さらに効果の強い抗生剤を飲み続けることによって腎臓や神経系の障害が副作用で起きてしまうことも考えられます。直接的には命にかかわる副鼻腔炎ではなかったとしても、薬剤(抗生剤)を飲み続けることによって、命にかかわる病気に発展してしまう危険性もあるんです。

それだけでなく、抗生剤を飲み続けることによって、他の病気にかかった場合に効かなくなってしまうという危険性も高まってしまいます。実は日本は世界で一番、抗生剤を飲ませる国と言われているほど、気軽に抗生剤を病院で処方されます。ただし、これは世界規模で見てみると、かなり稀なケースなんですね。その理由としては、抗生剤が体に慣れてしまうと、他の病気(命にかかわる病気)の時に使おうとしても効力がなくなってしまう危険性があるからです。他の国では、命の危険に関わるような場合以外には抗生剤を飲ませないというのが実は基本なんです。

なぜ子供の副鼻腔炎は治らないのか?

大人よりも子供の副鼻腔炎は治りにくいと言われていますが、それには3つの理由があります。この3つの治らない理由を知らなければ、再発を防ぐこともできませんので注意してくださいね。

1つ目の理由ですが、それは体(副鼻腔)から細菌を完全に除去することができていないためです。病院で処方された飲み薬の効果によって副鼻腔炎の原因となる細菌を退治することができたとしても、どうしても完全になくすことはできないんですね。ほんの少しでも体に潜伏していることによって、子供の免疫力が低下してしまった時(風邪をひいたときなど)に細菌が増殖し、副鼻腔炎が再発してしまいます。

2つ目の理由ですが、環境的な要因です。排気ガスなど大気汚染も問題になっていますが、ハウスダストなど自宅内での対策をしっかりと行えていない場合にも、副鼻腔炎を繰り返すケースは非常に多いんですね。ダニ・ホコリ・花粉アレルギーの子はもちろんですが、その物質事態にアレルギー反応を出さない場合でも、こういった物質は免疫機能を狂わせてしまい副鼻腔炎を再発させるきっかけとなってしまいます。

最後3つ目の理由ですが、子供の体質が影響しています。体がもともと弱い子供さんだったり、ウイルス・細菌など外部の敵に対しての抵抗力が弱い場合。ほんの少しのきっかけで副鼻腔炎を再発させてしまいます。、もちろん、花粉・ホコリ・ダニなどアレルギー性鼻炎の場合は更に再発しやすくなってしまうので注意が必要です。

副鼻腔を健康な状態に導く鼻洗浄について

薬に頼らずに副鼻腔炎を再発させないためには、まず子供自身の力で回復させていく必要があります。そのためには、環境(外的要因)に対する対策がまず先決となってきます。ハウスダストや花粉・ダニなどの刺激物をしっかりと洗い流すことで鼻の粘膜の状態を良くすることができます。

そのために鼻洗浄を行う必要がありますが、これは言ってみれば食後に歯磨きをするのと同じことです。夜寝ている間や日中に副鼻腔に溜まってしまった化学物質やアレルゲン(アレルギーの原因物質)で汚れてしまった鼻をしっかりと掃除してあげることで、症状悪化を押さえることができます。

鼻洗浄器は今ではかなり安く販売されていますので、効果がしっかりと信頼できる販売元のものを選ぶようにして自宅でしっかりと子供の鼻洗浄を行ってあげるようにしてくださいね。それだけで症状悪化を防ぐだけでなく、再発防止にもつながります。

もちろん、室内を小まめに清掃したり、湿度を一定に保ったり。こういった環境的な対策をまず第一に考えて実践するようにしてみてくださいね。

体の機能を高めて副鼻腔炎を治すには

抗生剤による治療は、副作用があるだけでなく逆に症状が悪化してしまう危険性もあることをご紹介させて頂きました。薬を使った現代医学の全てが悪いというわけではもちろんありませんが、薬を使った治療法は【悪い部分に手当を施す】という治療法です。

副鼻腔炎の場合には、治らない原因としては本人の体質も関係していますので、体の機能を高めて副鼻腔炎を再発させないという工夫も必要になってきます。もしあなたのお子さんに薬の副作用が出ていたり、症状が悪化していったり。また何度も副鼻腔炎を繰り返してしまうという場合には、もし使う薬が変わったとしても、また再発してしまう危険性は高いです。それは、根本的な原因に対処していないため。その根本的な原因というのが、子供本人の体の機能です。

体の機能を高めるためには睡眠・栄養・運動がどの病気に対しても有効なので、まずこの3つは大前提で意識すること。質の高い睡眠をとらせてあげて、偏りのない栄養を摂取させてあげる。そして、適度に運動すること。この3つがあって初めて、人間の体は機能が良い状態が続きます。

ただ、この3つの要素の加えて副鼻腔炎の治療に有効とされているのが、生薬やハーブを使った治療法です。実は生薬やハーブについて、その効果についてはかなり多くの実証例があるんですね。もちろん薬とは違って副作用がないというのも大きなメリットです。

例えば、中国だけでなく日本でも使われてきた歴史の長い紫蘇の葉など。紫蘇の葉には高い抗菌・消炎作用がありますので副鼻腔炎の治療としても高い効果を発揮してくれます。また、アレルギー反応を抑える甜茶(てんちゃ)や、体の抵抗力を高めて鼻の中の細菌を倒してくれるドクダミなど。病院では処方されないようなハーブや生薬は数多く存在するんですね。

子供の副鼻腔炎への対処法まとめ

・病院めぐりには注意が必要
・抗生物質による副作用に注意
・細菌を完全に除去できないために再発する
・環境や体質も副鼻腔炎が治らない要素
・鼻洗浄で症状を緩和、改善させる
・体の機能を高めることが根本解決につながる

息苦しそうにする子供を見ているのは本当に辛いですよね。ただそれだけでなく、長期化する副鼻腔炎は慢性的な睡眠不足(鼻呼吸になるため睡眠障害になる)になってしまったりと、様々な部分で影響が出てきてしまいます。

副鼻腔炎の症状があまりにも辛そうな場合には、薬を使って一時的に症状を落ち着かせるというのももちろん良いでしょう。ただし、何度も再発するようであれば根本から対策していく必要があります。その対処法は子供それぞれの体質によっても異なってきてしまうので、まずはお子さんの体質・症状をさらに詳しく観察するところから始めてみてはいかがでしょうか。