甜茶は子供が飲んでも大丈夫?事前に知るべき注意点とは
甜茶はアレルギー性鼻炎や花粉症の症状を緩和する効果が大学などの実験でも確認されているお茶。通常、アレルギー性鼻炎や花粉症というと薬で症状を軽減することが多いですが、小さい子供さんなんかは副作用が心配という親御さんもとても多いんですね。
そんな場合にもよく使われているのが甜茶ですが、「甜茶は子供に飲ませても大丈夫なの?」と不安に思われる方も多くいらっしゃいます。結論からお伝えすると、甜茶は子供に飲ませても大丈夫です。
なぜ甜茶を子供に飲ませても大丈夫なのか?
甜茶は子供に飲ませても大丈夫ということをお伝えしましたが、これには理由があります。いくらアレルギー性鼻炎や花粉症の症状を抑えるといっても、副作用がないのか不安になってしまいますよね。ただ、甜茶の場合は他の一般的な薬とは違って副作用がないので安心して飲ませることができるんですよ。
そして、中には2歳ほどの小さい子供さんが甜茶を飲むということもありますが、これも全く問題ありません。というのも、ほとんどのお茶にはカフェインが入っています。子供がカフェインを摂取してしまうと様々な副作用の危険性が出てきてしまいます。例えば、自律神経や新陳代謝が乱れてしまったり。また、血流が悪くなってしまうので体が冷えたり、貧血になりやすくするといった副作用も確認されています。また、カフェインはどうしても刺激が強いので胃腸への負担も大きいんですね。最近では赤ちゃんや子供用のノンカフェインの麦茶が発売されるなど、カフェインの副作用はやはり危険視されているんですね。
ただ、甜茶の場合は他のお茶とは違ってカフェイン成分を含みませんので、小さい子供でも問題なく飲むことができるんです。
甜茶にはデメリットはないの?
鼻炎や花粉症による鼻づまり・鼻水を緩和するために子供に甜茶を飲ませる親御さんも多いですが、やはり副作用なしで症状を緩和できるのは魅力的ですよね。とは言っても、もちろん甜茶は万能というわけではありません。
他のお茶とは違い、甜茶には天然の甘み成分が含まれています。実際に飲んだことがある人でしたらおわかりかと思いますが、イメージとしては甘い紅茶のような味わいなんですね。この味が嫌だという子供さんも中にはいます。渋味自体はそれほど気になるものではないですが、やはり味がネックで飲み続けられない子供もいますので、まずは試しに飲ませてみると良いかもしれないですね。また、「これはお茶じゃなくて薬だからね」と言い聞かせて飲ませるという方法もあります。こうすることで、少々味が気に入らなかったとしても、子供は飲んでくれるものです。
そもそも、甜茶で鼻の調子は良くなるのか?
甜茶は鼻炎や花粉症など鼻アレルギーの症状を緩和すると言われていますが、本当にそうなのか?なぜ甜茶が鼻に良いのかということを、実はほとんどの人が知りません。
私自身、甜茶成分を含んでいるお茶を飲みだしてから鼻の調子がすごく良いので個人的にも体感はしているのですが、ここでは少しわかりやすく効果の仕組みについてご紹介しますね。この仕組みのことを知らないと、【子供に飲ませたは良いけど、すぐ止めてしまった】なんてことになりやすいです。しっかりと仕組みを知っていることで、どのように作用して、どのくらいで効果が出やすいのかを判断することができますので参考にしてみてくださいね。
そもそも鼻炎にしても花粉症にしても、鼻水や鼻づまりなどの症状が出る仕組みは同じです。アレルゲン(花粉やダニ・ハウスダストなど)が体内に侵入することによって、体が過剰に反応してしまうため。本当はそれほど体にとって害はないのに、天敵だとみなしてしまうためですね。
この時に体内ではヒスタミンという免疫物質が放出されているわけですが、このヒスタミンの分泌量が多すぎると自分自身を攻撃してしまいます。そして攻撃する対象はアレルゲンが付着しやすい部分です。これが、鼻の粘膜なんですね。そのせいで粘膜は炎症を起こし、鼻水がで続けたり鼻づまりが引き起きてしまいます。この現象に対して、甜茶はうまく働いてくれるわけです。
どのくらいで効果が出るのか?
甜茶は、このヒスタミンの分泌量を抑える働きがあるんですね。これを抗ヒスタミン作用と言いますが、加えて甜茶には粘膜の炎症を抑える抗炎症作用もあります。ただし、ほとんどの人が甜茶を飲んでもすぐに効果が体感できずに結局は飲むのを止めてしまうケースが非常に多いです。ただ、ぜひ考えて頂きたいんです。今まで体内で一定量のヒスタミンが分泌されていたのが、甜茶を飲むことで果たしてすぐにヒスタミンの量を抑えることができるでしょうか?
体内で分泌されているヒスタミンの量を決めているのは、免疫バランスや自律神経のバランスだと言われています。このバランスを一気に変えるのは、やはりなかなか難しいんですね。もちろん、飲みだして2~3日で効果を体感する人も中にはいますが、ほとんどの場合には1週間~2週間ほど飲んでみて、体を慣れさせる必要があります。
この期間を見ずに、2~3日飲んで効果がなかったから甜茶を飲むのを止めてしまう…という人が非常に多いんです。これは、子供さんの場合も同じこと。目安としては、少なくとも2週間ほどは飲んでみて体の変化をしっかりと観察してあげるようにしましょう。甜茶は、アレルギー症状を強制的に抑える薬とは作用そのものが違います。どうしても薬に比べると即効性がないケースが多いんですね。もし2~3週間ほど甜茶を飲んでも変化が出ない場合には、もしかすると体
に合っていないということも考えられます。その場合には無理に飲み続ける必要はないので、一度止めてみても良いかもしれません。
よく効く薬ほど危険性が高いという事実
甜茶は薬に比べると即効性がないというケースが多いですが、やはり副作用なく鼻アレルギーの症状を緩和してくれるというのはとても魅力的です。
子供の場合にも鼻炎や花粉症の場合には薬で対処することが多いですが、やはり薬は使い続ける期間が長くなればなるほど危険性は高まります。もちろん、体が小さく、未発達な子供の場合には影響が出やすいです。
例えば、ほとんどの鼻炎薬・花粉症薬は倦怠感や眠気が出やすいということは、この記事を読んで頂いているあなたもおわかりかと思います。この眠気や倦怠感は大人でも辛いものがありますが、子供の場合には我慢ができません。そのため学校の先生や幼稚園の先生から、「あの子は集中力がない」という烙印を押されたり、友達からは「あいつは反応が遅くてトロい」と言われてしまう危険性も潜んでいます。もちろん、日中に強い眠気に襲われてしまうと集中力低下によって勉強もままならなくなるケースも少なくありません。
こういった副作用も確かに怖いですが、実はこのレベルであれば序の口です。例えば、鼻炎薬や花粉症の薬として使われることの多いステロイド薬。このステロイド薬は体内のホルモンバランスを変化させることで、鼻炎症状を緩和させるという仕組みになっています。そもそもステロイドは副腎皮質という場所から分泌されるホルモンのことですが、このホルモンを薬で強制的に強めることによってアレルギー症状を抑えています。
薬によってホルモンバランスを変化させると、どうなるか?というと、その副作用としては顔が腫れてきたり、骨がもろくなってしまったり。子供の成長を阻害する危険性も指摘されているんですね。もちろん、アレルギー症状緩和という効果だけを考えるとステロイド薬は素晴らしいものではありますが、やはり副作用を考えるととても怖いということは事実なんですね。体が小さい子供こそ、なるべく薬に頼らない対策が必要となります。
まとめ
・甜茶は子供に飲ませてもOK
・カフェインが含まれていないので安心
・甜茶には副作用の危険性もない
・味の好みが分かれることがある
・甜茶は抗ヒスタミン作用によって鼻アレルギーを緩和
・早ければ2~3日、遅くとも1~2週間ほどで体感しやすい
・薬の副作用は体が小さい子供こそ注意すべき
甜茶は確かに鼻アレルギーを緩和する効果が確認されていますが、やはり「それだけ」に頼らずに色々な角度から対策をすることが大事です。まず第一に考えたいのが、室内の掃除の仕方です。花粉症にしてもアレルギー性鼻炎にしても、室内の掃除に一工夫を加えるだけで症状はずいぶんと楽になるものですよ。
また、子供の場合は大人よりも寝る時間が多いですから、布団のアレルギー対策もしっかりと行うようにしましょう。特に子供は汗をかく量が多いので、常にダニが布団に繁殖しやすい状態にあります。ダニ自体にアレルギーがない場合でも、新たなアレルギーを発症する危険性が高まってしまいますので、ぜひ注意してみてくださいね。
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